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『サピエンス全史』を読んで『気候変化と人間』を読み返して

  • 2017.03.27
年初に『サピエンス全史』上下巻を読みました。
その後、何度か部分的に読み返して、読後感が今頃になりました笑。

「農業革命が人類にとっての不幸だった、という衝撃的な話らしい」、とは聞いていましたが、いやはや、これはここ数年読んだ本の中で、私の一番確定です。
 
数年前にベストセラーになった絵本のような『137億年の物語』という本も、その全体を見通す感じがたまらなかったのですが、この本はまた通史としてホモ・サピエンスの誕生から全体を俯瞰していて、さらに人類を第三者(「者」というのもミスリーディングなくらい)の視点で客観視している点が秀逸です。
 
サピエンスが進出して、どんどん哺乳類が絶滅していく様は、現在のワシントン条約の絶滅危惧種たちもビックリな規模とスピードで起こったことや、近現代は紛争にまみれた時代と思っていたけれど、国家の概念が存在する前がいかに暴力的な世界だったかという話、「認知革命」によって、サピエンスが遺伝子変化のスピードを超えて進化することができたという話、などなど、どれも興味深い話ばかりでした。
 
人類について客観的に見るようになった結果なのか、先日、マザー牧場に行った時にも、牛が鎖に繋がれている様がとても忍びなく思え、その直後にその牛たちが伸び伸びと大地を駆けることを許されている姿を見てホッとしたり。この本をきっかけに、他の生き物や食物に対しても今までにない感じ方をしている自分に気付きます。
 
そして、子どもたち・若者たちのプレゼン力アップを目指すアルバ・エデュの活動からすると、既にあちこちでお話してきたことではありますが、なぜサピエンスがほかの種を征服することができたのかは、言語を操る能力にあった、というのは非常に示唆的な話だと思います。家庭でも地域でも会話が減っている現状は憂慮すべき事態だと思うのです。
 
この本を読んで、ふと思い出して、鈴木秀夫著『気候変化と人間』という本を読み返してみました。天候が人類に与えた影響をつぶさに書いた研究論文という色彩の本です。地球の各地でどの時期にどのような気候変化が起き、民族のダイナミズムにどのような影響を与えたのか、非常に精緻な分析の下に著された本で、ちょうどサピエンス全史の中で語られる、いろいろな大陸にサピエンスが広がっていく1万年に焦点を当てて書かれています。

例えば、民族移動の中でももっとも「有名」だと思われる、ゲルマン民族の大移動についても、この本では、ゲルマン民族は牛を使って一口麦を栽培していたのに対し、スラヴ民族は馬を使ってライムギを栽培したことにより、その移動後の空白地に住むことができた、という話など、非常に面白い話がちりばめられています。
(ただ、残酷な事実や、悲惨な過去の記載も多いので、そういうのが苦手な方はご注意ください。)
 
前掲の2冊の本に負けず劣らず通史として意義深く価値のある本だと思います。これがもっと一般的に平易な文章で、日本語のみならず英語ででも書かれていたら、もっと世界的に読まれたのかもしれないと思うともったいない思いです。
余談ですが、『サピエンス全史』で気になったのは、日本が出てくる数回の中で、朝鮮半島への侵略民族としてのみ語られている点です。筆者さんの住む西海岸での政治力の差なのかしら、と思ったり・・それだけが残念でした。

『バブル』を読んで

  • 2017.01.26

永野健二さん著『バブル』、久々に怖い本を読了しました。読み始めたら止まらなくて、おかげで寝不足です。

バブルの萌芽の時期から、清算されるまでを日経の元証券部記者が絶妙な筆致で描いています。
これまでバブル関連のいくつかの本は読んでみたけれど、どちらかというと理論寄りの本ばかりだったので、今回、実名入り、実額入りの記録に震えました。

私が学生の頃、ケント・カルダー著『戦略的資本主義』を読み、そこに名のあった銀行にあこがれて入ってしまったのですが、今回この本によりその判断が実はコトの一側面しか見ていなかったことを改めて知りました。
もしその時にこれらの事実を知っていたら(当時はまだ明るみに出ることはなかったでしょうが)、その銀行に入ることを選択したかどうか・・とつくづく思う一方、
「え、とくやま、まだ『バブル』読んでないのか、早く買って勉強しろー!」、なんてお昼ごはんをご馳走してくださりながら、いまだにいろいろご指導くださる元上司たちや日々お世話になる先輩や同期たちにも巡り合えなかったのだと思うと、いやいややはり自分の選択は正しかったんだな、なんて思ったり。

人生にたらればがないのと同様、歴史にもたらればはないのですが、この本はバブルに突き進んでいった日本経済の瞬間瞬間を実に巧に切り取って表現しています。

NTT株の公開時についに国民レベルにまでバブルが広がった場面で、「当時は政治家も官僚も民間の経営者もそのことに気づく人はほとんどいなかった。気づいてもその流れに逆らう空気は生まれなかった。」というくだりでは、今の世界的な風潮が重なり、恐ろしく感じます。
そして、「会社の経営をぎりぎりのところで守るのは、運や偶然ではない。いつの時代も、現場への信頼と、組織としての規律、そして経営者の決断である。」という言葉も印象に残りました。

筆者の永野さんは、若者がバブルに対するあこがれを口にするのを聞いて、啓蒙が必要だと感じたと書かれています。この本を読むとそれがとてもよくわかるかと思います。当時、現役だった方にはぜひお話を伺いたいですし、若いみなさんにもぜひ読んでいただきたい一冊です。

みなさま、今年も面白い本があったらどんどん教えて下さい。

(Aska)

 

「ホットケーキを焼くために必要な対話」について考えてみました。

  • 2017.01.17

『はらぺこあおむし』で有名な、エリック・カール氏が書いた『ホットケーキできあがり!』という本を図書館で借りて、子どもたちと読みました。

主人公のジャックが朝起きて、「きょうは でっかい ホットケーキが たべたいなぁ」 というところから物語が始まります。

するとおかあさんは、自分がいそがしいのでジャックに手伝うよう促します。

最初に小麦粉を刈り、粉ひきおじさんのところに行って、「パトンパトン」とから竿でもみがらから小麦の粒を取り出す方法を教わり、石臼で挽いてもらい、次いで、卵、牛乳、バターを調達するために奔走し、そして仕上げに・・・

 

おかあさんは次々に指示を出し、それに従って、ジャックは試行錯誤しながらホットケーキを作り上げます。ここに至るまで、母と子で繰り広げられるコミュニケーションの量は膨大です。外部の人にお願いをし、人の手を借りて、ようやく自分の望みのものが手に入るということを経験します。できあがった時の達成感、そして一口食べた時の口に広がるおいしさは格別であろうことが、本を読む現代のわたくしたちにも伝わります。

 

今日では、小麦粉も卵も牛乳もスーパーマーケットに行けば瞬時に手に入りますし、ホットケーキミックスといったものまで登場し、あっという間にホットケーキが作れる時代になりました。レシピの検索が可能になり、買い物もネットを通じてできるようになり、世の中はさらにさらに便利になりました。

 

ただ、便利になった一方で、ホットケーキがの材料をそろえてから焼きあがるまでに必要な会話は激減し、外部のコミュニティと接触する必要もなくなり、試行錯誤をする時間もなくなりました。ホットケーキ作りに限らず、かつては当たり前のようにあった「対話」や「探求」の時間が、さまざまな場で減っているように感じます。その結果、「話すちから」の基礎となるものが失われているのかもしれないですね。

 

年始に借りたこの一冊の絵本のおかげで、大事なことを再認識することができました。

 

アルバ・エデュでは子どもたち・若者たちの「話すちから」を高める活動をしていますが、そのちからの根幹となるところは学校、家庭、地域における「対話」にあると考えています。これからも授業やセミナー、イベントを通じて、対話を増やす仕組みを提案してまいりたいと改めて思いました。(Aska)

2017年 あけましておめでとうございます

  • 2017.01.07

皆さま、

新年あけまして、おめでとうございます。

 

今年の年末年始は短めだったという方も多いでしょうか。この3連休が終わると3学期という子どもたちも多いかと思います。お母さま方、お疲れ様でした。我が家も保育園児以外の2人の学校がようやく始まり、肩の荷が下ります……

 さて、「日本の子どもに話すちからを。」を標榜し、プレゼンテーション教育を展開しているアルバ・エデュは、昨12月をもちまして、2周年を迎えることができました。これもひとえにお支え下さるみなさまのお力あってのことと改めて御礼申し上げます。

昨年は小中高大への単発の出前授業に加え、大学での連続講義が始まったり、企業とのコラボレーションでのワークショップが増えたり、社団にとっては画期的な進展のあった一年でした。この結果、社団発足2年で、出前授業38回、ワークショップ24回を含め、のべ3300人のみなさまに授業を届けることができました。

また、メディアに掲載されたこともあり、遠隔地からのセミナーご依頼など、ありがたいことがたくさんありました。年が明けてもすでにいくつかのセミナー、ワークショップ、出前授業が控えており、気が引き締まる思いでおります。

 

もっともっとたくさんの子どもたち・若者たちに授業を届けるために、今年は、以下の事項に取り組んでまいりたいと思います。

・授業の内容を簡単に学校や塾の授業に取り込めるようパッケージ化していくこと

・講師やファシリテーターなど担い手となってくださる方を増やすこと

・企業の皆さまとの接点を増やし、コラボレーションを拡大していくこと

 

その他、課題は山積ですので、みなさまのお力を借りながら一歩一歩、進んでまいりたいと存じます。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

(Aska)

「大人の自由研究」~ペリー来航を考える

  • 2016.09.20

 

「たった四杯で夜も眠れず」とうたわれたペリーの黒船来航。この夏、子どもの夏休みの自由研究に付き合ってペリーが来航した久里浜を訪ね、そして数冊の本を読んで、彼の生き様と日本の当時の状況について学んでみました。

 来航した久里浜は今ではこんなビーチになっています。マリンスポーツを楽しむ人でにぎわっていました。

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いったん4隻で来航して大統領の白書を手渡したペリーは、翌年9隻で来航します。2度目は、本来は11隻で来るはずだったのが、米国内の政権交代によるアジア政策転換などもあり、9隻に減らされた無念、それでも燃料供給や航行の安全は綿密に計算し、船上でも印刷機を用いて、新聞を発行したり、演奏会を催したり、船員の士気を維持することに腐心した様子もいろいろな本に描かれています。

 

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ペリーは来訪前、18-19世紀に出版された日本に関する書物を多数読み、「日本人はメンツを重んじるが、最初から高圧的に出れば、引っ込む国民だ」ということなど、日本人の特性を事前に勉強し尽くしていたことなどが印象的でした。歴史でも実生活でも繰り返し出てくるテーマですが、「相手を知る」ことは成功への第一歩なのですね。

 

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湾を一望して感じたことは、まだ蒸気船なるものを見たことがない当時の奉行や村民が、驚きようは想像に難くないです。一回目の来航時、国書を手渡して帰るかと思いきや、測量を始めた時には、民衆の恐怖心に火が付き、逃げ惑う人で人夫や風呂敷の値段まで高騰したといいます。

 

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近くにある「くりはま花の園」という植物園まで足を伸ばしてみることにし、長い坂道を歩いて丘をのぼりました。いくつかの本で、村民が見学するために上った丘、というのはおそらくここのことではないかと思います。ここからは湾全体が眺められますが、初めて見るものへの恐怖心とは裏腹に、多くの村民や村以外から噂を聞きつけて好奇心からやってきて、人々でごった返していたようです。

 こちらの記念碑は伊藤博文の揮毫によるもので、1901年に日米の関係強化を企図して、盛大な記念式典とともに建てられたものです。その後、戦時中に引き倒されたりしたこともありましたが、また1953年には米国の占領政策の一環として「ペリー」が和平の証として利用され、黒船祭りというのが盛大に行われた記録が残っています。

 

その後の年表を思い出して調べてみました。

ペリーの来航5年後には、通商条約が締結され、その後、開国へ向けて政治体制が変革するほどの転換を見せた日本です。中国のようにアヘンに侵されたり領土の一部が租界とされたり、また他の後進国のように植民地化されるまでには至らなかったのは、ラッキーだったと言えます。

 

日本 中国
  1840 アヘン戦争(~1842) 
  1842 清とイギリスが南京条約
1853 ペリー来航  
1854 ペリー二度目の来航
日米和親条約の締結
 
  1856 清でアロー戦争(~1860)
1858 日本で安政五カ国条約の締結
(米蘭露英仏との修好通商条約)
 
1859 安政の大獄  
1860 桜田門外の変  
1868 大政奉還  

 

今回一つ興味深いと思ったのは、この黒船来航という非常事態に対処すべく、政府が当時、御家人から一般の村民にいたるまで、広くソリューションを求めたことです。鉄の棒を船底に刺しておいて喫水値が下がったら突き刺さるようにしたら、とか、材木組合からは材木で囲い込んだらよいとか、いろいろな意見があった中でもっとも光っていたのが勝麟太郎(海舟)の建白書。「軍艦を購入し、海軍を創設して、海兵の訓練を急ぐべきだ」、というものでした。当時売れない蘭学者だった海舟はこの建白書が政府の目に留まり、その後、体制内に取り立てられていきます。このように若い考えを取り入れる仕組みと気風が当時あったことが、紆余曲折はありながらも日本を救った一つの要素のように思いました。

 

アルバ・エデュでも、こんな風に自分の意見を堂々と言えるような子どもたち若者たちがどんどん出てくるようなお手伝いをしていきたいと強く思ったのでした。

 

 

参考文献

『ペリー提督 海洋人の肖像』小島敦夫

『ペリーと黒船祭』佐伯千鶴

『ペリー来航』西川武臣

『幕末史』半藤一利

『「日本人論」再考』船曳建夫

 

 

「これからの時代を生き抜くために必要な世界最先端の教育とテクノロジー」セミナー

  • 2016.05.27

5月19日に、株式会社Too主催の「これからの時代を生き抜くために必要な世界最先端の教育とテクノロジー」というセミナーに参加してきました。

当初、同時通訳をというご意向だったので、どきどきしながら待機していましたが、皆さまご理解している様子で必要なくなったため、途中から英語部分の議事録取りという役割に変更。微力ながらお手伝いしました。

アルバ・エデュのロゴはこんな中に入ってもかわいい♡!と一人、自己満足に浸っていました。

 

2016-05-20

 

セミナーは、田村こうたろうさんによる「”今”日本の親は何をするべきか!」というオープニングスピーチの後、

「世界最先端グローバル教育企業が実践している具体的教育カリキュラム」というお題で、シンガポールのThe Keys GlobalのCEO Ayeshaさんが英語でスピーチをされました。現代の技術がどこまで進歩しているか、というお話と、そんな中、子どもたちの教育はどうあるべきか、についてのお話でした。詳しくは下記に添付する「要約」をご覧いただきたいのですが、個人的には弁護士ロボットのお話や、人体の機能を部分的に代替すること可能性についてのお話がちょっとぞっとするものがありました。

Keysが取り組んでいるSTEM教育(Science, Technology, Engineering, and Math)については、ちょうどアルバ・エデュが提携したユニカルアカデミー(クロスカルチャー保育園@神谷町)が日本では先駆け的存在で保育に取り入れているものです。

次に登場されたのが医学博士、斎藤元章氏で「AI(人工知能)時代を生き抜く術」についてのお話しでした。

人工知能が最近、囲碁や将棋で人間を負かしたというニュースが議論になりますが、そんなのはまだ序の口、これからますます人工知能が満ち溢れていくようです。人間が行っている分析(パターンを見出し、仮説を立て、実験により検証し、仮説を修正・変更し、結論を導き出す)ということもいずれ可能になるとのこと。そうなると、人間が資産管理や研究開発するのは時間の無駄とも。これで現在の仕事で何割にあたる人の仕事が不要になる、という議論はよく出てくるのですが、むしろ「人間は不老になり、勤労の必要がなくなり、お金にまつわるすべての問題が解消する」、というポジティブなお話が、興味深かったです。

また、齋藤さん自身の原点は、「小学生の時に朝顔の発芽について調べたこと」で、それが自分の科学への好奇心をますますかきたて、今の道に進むきっかけになった、とおっしゃっていました。その自由研究はお父様が横でヒントを出しながら、何度も試行錯誤をして取り組み、最終的には賞を取られたとのこと。「自然に対する理解や畏敬の念というのは大事。IT教育も大事だが、子どもは自然の中でこそ遊ぶべき」という最後の言葉もとても印象的で、且つ、ほっとするお話でした。

 

++++以下、英語部分の要約です++++

「世界最先端グローバル教育企業が実践している具体的教育カリキュラム」

By Ayesha Khanna, CEO
The Keys Global

【Keys Academy 紹介動画】

  • 低年齢での刺激、多様性が担保された環境
    ・Keys Academy(以後「Keys」)は国籍や出身地など、いろいろなバックグラウンドを持つ子供たちが集まっ て刺激しあう場である ・もっとも知能や人格が成長する年齢の子たちに、最高の刺激を与えられることが特徴
  • 最高最高水準の知見によるプログラム開発 ・プログラムの構築にあたっては、子どもたちにとり、何がもっとも素晴らしく、また何がもっとも楽しいかとい う議論をずっと積み重ねてきた ・各種科学分野、算数であっても、「楽しい授業」の構築を常に心掛けている ・革新的な学問分野、マネジメントやテクノロジーについても、子どもたちが咀嚼できるよう、プログラムを工 夫の上、提供している
    ・各産業からその分野の第一人者を招聘してプログラムを開発している
    ・例えばデンマークの IT 企業と工学系大学とで、子ども向けのシリコンバレーキャンプを実施
  • 家族との対話も重視 ・親御さんにもアドバイザーとして参加をお願いしている ・プログラムについての相互理解ができるよう、説明は十分にしている

【Ayesha の自己紹介】 ・ハーバード大学はフルスカラシップで卒業、その後ウォールストリートで働き、子どもを持ったことをきっか けにこの Keys を設立した
・現在、7 歳と 4 歳になる子どもの母親
自身は博士課程におり、もうすぐ論文の締め切り!
すべてを両立している

【現状分析と今後の見通し】

今日存在している 47%の仕事は 20 年後に自動化されると言われている
●現在の技術の進展
難解と思われた頭脳労働も AI が取って代わる時代がやってきた
Ross という愛称の人工知能を持った弁護士ロボットまでが登場している ハーバードで法律の学位をとったオバマ大統領も、現在学生をやり直すとしたら別の分野を志すだろう

精巧なロボットが 22 千~1.5 百万ドル相当で買える時代になった。表情があるロボットなど、汎用性の高い ものも増えてきている
子どもたちのクリスマスプレゼントにおもちゃを買うこともなくなる。3D プリンターがあれば自分で作れる時代 がやってきた

Crispr のような新しい遺伝子改変技術も登場
耳を切り落として AI を埋め込むという話まで!(そんな手術に同意する人は今回の会場ではいなかったが) 実際に音楽の世界で切磋琢磨している人など、世界中で大いに要望がある
AI を埋め込んだ眼球、その他、体中に対応していくことにより、人体の機能が変化することになる

  • 変化に対応した最先端のプログラム
    このような世界の変化に対応する形で、Keys では最先端の講座を子どもたちに提供している
    CSI(Crime Scene Investigation)訳して犯罪現場捜査の授業は子どもたちの人気講座の一つ。これも FBI の科学捜査班などの知見をベースにしている
    Fintech については、同じく現在の最先端の技術を応用し、少し年齢が上の世代(12-18 歳)に対し、キャン プを提供している

 

【Q&A】
Q: 実際に行きたいが、保護者にはどのようなサービスがあるか?
A: 親後さんには空港からのピックアップから宿泊施設の提供、英語やコミュニケーション学についての講座 なども開設している

Q: 大学生だが、勉強すべき内容について
A: 科学、技術のみならず、詩、音楽、その他芸術分野は非常に大事 自分が専門ではない分野についてはチームを作ればよい

Q: 現在の参加者のポートフォリオ
A: 男女ほぼ同数。女の子にも同等にキャリアの道を開きたいと考えている

Q: 親が英語を話せない場合は?
A: 各種フルサポートをしているし、親子参加型のワークショップも提供している

以上

 

プログラミングキャンプが世界を変える!

Life is Tech! というITプログラミングのキャンプやスクールをやっているとんでもない集団がいます。このたび、晴れて新中学生になった(微妙に小学生でしたが)息子をそこの3泊4日のキャンプに入れ、最終日の説明会&発表会に参加してまいりました。

 

子どもたちは、学年はバラバラのチームに分かれ、大学生のメンターたちと寝食を共にしながら、午前午後に開発をし、最終日の発表の場に向けて作品を作り上げます。保護者たちはその4日目の午後から集められ、その発表を聞くのですが・・・

 

感想を一言でいうと、母までが「眠れなくなるほど興奮した」でした。

 

特に子どもたちの作品発表と個々に発表を述べる場では、以下のような声が多く聞かれたのに、驚きとともに感動を覚えました。

 

ー社会の見方、物の見方が変わった!

いろいろな機械の裏側がどうなっているのか、知りたくなった、また作ったエンジニアたちのすごさに気付いた。社会の仕組みがどうなっているのかに興味がわいた。

 

ー自己効力感!

ゼロから自分で作った物が動く時に自分の力でこんなことができるんだということに気付

いてうれしくなった。どんなアプリを開発すれば人の役に立てるだろう、と街を歩く時にも、人に会う時にも常に考えるようになった。

 

ー試行錯誤&チームワーク!

エラーを見つけて、エラーを自力で直す、それが叶わなければ人に聞く、またはチームで力を合わせて修正する。それを繰り返しやるとだんだんエラーが消えることが分かった。

 

この合宿の場を差配し、子どもたちをメンタリングし、プログラミングを教え、寝食からアクティビティまでを共にし、説明会まで仕切っているのはものすごい数の大学生。その人数と熱気、子どもたち一人ひとりの発表の際の優しさ溢れるポジティブな声かけ(これがまたうねりのようで鳥肌が立つほど)、そして司会進行は芸人かと思うような面白さで、参加している子どもたちの目がきらっきら輝くのも頷けました。高校を卒業すると、今度はこの学生として運営サイドで携わりたい、という子が非常に多いというのも、これまた首肯できます。そうやって生態系ができあがっているところが、これまた素晴らしいと思いました。

 

保護者向けの説明会でのお話で心に残ったのは以下のような言葉でした。いずれ陳腐化する「地図」ではなく、コンパスを持って「自走」できる子を育てたい誰かを笑顔にしたい、という思いが、ITの力を使うと個人でも可能になるWhy don't you change the world?

 

うーん!こんな若いパワーが自己増殖してくれたら、世の中変わるかも知れない!という思いを強くしました。今回も羽田着のタグを付けたスーツケースのお子さんが多くみられ、関西からはたくさん、北海道からも沖縄からも中高生があつまっていたとのこと。2010年に始まり延べ14000人以上が参加し、シンガポールやオーストラリアにも展開を始め、Google RISE Awardsという Googleによる世界のICT教育組織に与えられる名誉ある賞を東アジア地域で初受賞されています。

 

このとんでもない集団を作り上げたLife is Tech!代表の水野雄介さんには、実はわたくしどもアルバ・エデュが過去にメンタリングしていただいたことがあります。どのように活動を広げていくべきかについて相談に乗っていただいたのですが、実際に同氏が作り上げたこの活動を間近に拝見して、改めてその言葉を振り返って噛みしめたのでした。

 

昨年は『子どもにプログラミングを学ばせるべき6つの理由』を記された竹林暁さん運営するTENTOの発表会で、アルバ・エデュとしてプチ講習をさせていただくご縁もありました。

昨今、多く開かれているプログラミング教室やロボット開発教室など、ITで創造力が育まれる諸活動の趣旨や教育上の観点は高く評価しております。今後、様々な活動と提携してまいりたいと考えております。

 

海外の投資家と接して・・・

  • 2016.02.03

前にもお話ししたかもしれませんが、私がアルバ・エデュを立ち上げようと思い立ったのは、私が経営する会社を通じて、日本企業の海外への情報発信や、日本市場への参入・投資を考えている海外企業のお手伝いをする中で、日本人の「話すちから」が弱いゆえになんとも惜しい現場をこれまでに幾度も見てきたことに起因しています。

 

さて、その海外企業のお手伝いで、先々週の頭から2週間弱、顧客である米国の資産運用会社の方々が来日しました。今回は、資産運用業界では有名な同社のCEOも来日しました。同社は、従業員の勤続年数が資産運用業界においては例外的に長く、「よほど居心地のよい会社なのだろう」程度に思っていたのですが、今回一緒にそのCEOとお仕事をしてみて、「なるほどこの人物にして、この離職の少なさなのか」と納得。米国のスポーツ協会の役員も兼ねるなど、業界を超えて顔の広いそのCEOから、今回、改めていろいろなことを学びました。

 

そのCEOはもちろんプレゼンも上手。知識が広く深く、専門的な内容であっても誰にでもわかりやすく簡単に説明する能力にたけているほか、話し方にも濃淡があり、長い時間お話を聞いていても全然飽きることがありません。特に、感動的だったのが比喩の使い方!例えばある業界の構造を説明する時に、具体的な会社名を挙げて話を展開されるのですが、今回の聞き手は日本人ということで、取り上げる会社の中には日本企業の名前を、「良い例」として取り上げていらしたのです。「建機の業界で言えば、コマツとキャタピラーと日立建機があるけれど、その中で例えばコマツと日立だけシェアが伸びたとする・・・」と、そんな具合です。まぁ、お世辞上手ともいえるのですが、その例示があまりにも自然でさりげなく、聞いている日本人は、私に限らず皆さん、まるで自分の子どもを褒められたかのようにうれしそうな表情をしていました。

 

彼は日本の各種スポーツ事情にも詳しかったので、従来から日本に精通されていらっしゃるのかと思ったら、今回が初来日だというので、またまた驚いてしまった次第。「いつも海外をどこか飛び回ってるからね。出張が決まってから出張先の国のあらかたのことは勉強するさ。インターネットでなんでも情報を取れるから、良い時代になったね」なんておっしゃっていました。

 

彼はまた、日本の会社がジェネラリストを育成するために行っているローテーションシステム(人事異動)についても警鐘を鳴らし、「これだけ専門性が必要とされる時代にあって、会社組織のリーダーを育てるためのジェネラリストはいらない。リーダーシップはそのような人事システムからは育たない」と断言していました。メンバー個人には、一定の仕事と責任を与えて、実績を出してもらう。そして、そのようなメンバーがチームとなってコミュニケーションをとって連携をする。そのようなフラットな組織を、いたずらに膨張することなく運営するようにしないと、これからの時代を機動的に乗り切っていくことはできない――。彼とのそんな議論は、私がアルバ・エデュの活動において、子どもたちのリーダーシップやチームの連携といった力をいかに養っていくかを考える上でも、とても勉強になりました。

 

別の投資家さんからは、とてもショッキングな話を聞きました。私と同世代の彼は、多少日本語がわかるのですが、彼いわく、「自分の代ではハイスクールから日本語を学ぶ人は、フランス語、ドイツ語、スペイン語に次いで多いくらいだったけど、今はどの学校もアジアの言語で圧倒的に選択者が多いのは中国語で、日本語は数名いるかいないかと聞いている。日本語選択者の数は、かつての1/10くらいにまで減っているような感覚がある。しかも、ビジネスのために日本語を学ぼうなんていう人はほとんどいなくなり、アニメに興味があるとか、そういった日本のサブカルチャーへの興味程度になってしまった」とのこと。私自身はもちろんですが、日本びいきな彼自身もその現実を悲しく受け止めていらっしゃいました。

これまでも、ジャパンパッシングの現実はいろいろな側面で感じてきましたが、米国の教育現場で起きている状況を実際に耳にすると、今後ますますこの傾向に拍車がかかるのではと危惧します。このまま何も手を打たなければ、日本の存在感はますます低下してしまいかねません。私は、このような現実を、これからを担う子どもたちにはことあるごとに伝えていく必要があると考えています。そして、今までとは違ったポジションに置かれる国力の中で、どのように生き抜くかという施策を、大人も一緒になって早急に考えていく必要があると思います。

 

ビジネス社会の生の動向を肌に感じながら、今後も子どもたちの将来のために、さまざまな情報を発信していきたいと思います。

子どもの「殻」をやぶる環境を  ~第18回ワークショップを終えて~

  • 2015.12.08

先日、第18回ワークショップ「サンタにプレゼン」が無事終了いたしました。

サンタを信じているお子さん限定での募集でしたので、集まった子供はほとんどが園児でした。人前でプレゼンなんてやったことがないどころか、何をするのかも分からないようなお子さんも多い中でワークをいたしました。その中でのちょっとしたエピソードです。

 

私が担当したグループのお子さんは、園児さん3人でした。そのうちの一人の男の子、まだ年少さんのかわいい男の子です。私が色々話しかけると小さい声で答えてくれます。でも、いざプレゼン練習になっても、その小さい声のままです。

 

このままでは、プレゼンにならない、と考え、試行錯誤の上、私からお子さんに、あるおまじないをしました。そうしましたら、突然、部屋中に響き渡るような大きな声を出したのです!私はもちろん、周りにいた子たちもびっくりです。

 

その後は、私に話すときの声はもとのままでも、プレゼン練習ではしっかりした声を出すことができました。そして、同じグループの2人の園児さんもそれをきっかけに大きな声が出るようになりました。

 

子どもに限ってのことではありませんが、「日常会話をする」ことと「プレゼンする」のは同じ「話す」ということではありません。声を出すことにおいて確実な切り替えが必要です。この認識は、日本では教育現場を含め、まだまだ浸透していません。今回のお子さんは、このことを理屈ではなく体で理解されたように思います。また、幼児さんの中には、おまじないが通じなかったり、本番ではたまたまうまくいかないというケースも大いにありますが、繰り返し繰り返し「訓練」を積むことで、必ず「変化」がみられるのです。

 

子どもは「殻をやぶる」と飛躍的に成長します。そしてその「殻」は歳を重ねるごとに厚く硬くなっていきます。ぜひ、なるべく早い段階でこの「殻」をやぶる経験をしてほしいと願っています。

 

アルバ・エデュではこの「殻」をやぶるお手伝いをすべくこれからも活動させていただきます。

保育士の給料は高くならない?

  • 2015.12.07

ホリエモンが保育士の給与は、「uber的にシェアリングエコノミーに組み込まれるので高くならない」という発言をしていました。uber(ウーバー)とは、ご存じの方も多いかと思いますが、スマホアプリを使って、呼び出しから料金の支払いまですべて完結できる米国発のタクシー配車サービスを指しています。確かにワンコインで子どもを預かるサービスが発足したり、安価にベビーシッターを派遣してもらえるサービスが立ち上がったりしており、CtoCで成立する分野も大いにあると思います。

 

ただ、やはり保育士さんの笑顔を見ていると、プロフェッショナルだなぁと思う部分が多いのですよね。

先日から悶々とこの問題について考えていて、たまたま都内の公立認可園で20年間、保育士をしている友人と話すことができました。

 

聞けたお話を要約するとこんな感じです。

10年前くらいから保育の世界は大きく変わり始めた。大きな変更点としては下記の4点。

  • 否定語、禁止語を使わない、指示命令のない保育に変わりつつある。昔の小学校でも、給食も食べられない子は掃除の時間になって一人机に向かって食べているなんていう光景は当たり前だった。今では、それは人権侵害。保育園では「一口でも食べてごらん」という無理強いもしないような方針になっている。
  • おもちゃは、一通りの遊び方しかできない物は減らし、素材となる物を与え、乳幼児が自分で考えて遊びを展開できるように大人が仕掛ける。園庭遊具についても同様。理科実験の基礎となるような、科学遊びも適宜入れていく。
  • 危険な行為もすべて頭ごなしに止めることをせず、自分で判断する余地を残す。
  • 通常は一日の保育が終われば、すべてのおもちゃを片付けるのが基本だったが、「継続する遊び」のコーナーを作り、カプラなど数人が数日かけて組み立てていくような遊びも奨励される。

 

育児にもそのまま応用できる内容に思わず何度も深く頷いてしまいました。

研修もあり、そして実証研究もして、その研究発表の場で個々のプラクティスをシェアしながら、それをまた保育に応用していく先生方。子どもを預かっていただいている先生方の笑顔を想像すると、あの大人数を笑顔でまとめるってものすごいプロだよなぁと私は思ってしまうのでした。

 

 冒頭のホリエモン発言のように、保育には十分シェアリングの対象になる部分はあるとは思うもののそしてそのくらいの競争があるといろいろなサービスが出て機動性が増す部分も多いとは思うものの)、箱を持って、安定して次世代の子どもたちのちからを育む場としては、保育園はやはり欠かせない社会インフラであると思います。保育士さんは、そのインフラを構成する一要素として、そして一家庭ではできないダイナミックな育児ができるプロフェッショナルな人材として、これからも活躍してほしいです。幼稚園と保育園のスタッフの待遇格差、保育園も認可園とそれ以外の違いの問題など、今後も自分ができる限り知恵を絞っていきたい分野です。

 

保育の五原則とは「健康、言語、表現、環境、人間関係」だそう。

アルバ・エデュの活動とも大いに重なる分野で、引き続き保育の段階からの人間形成について深く学びたいと考えて、おすすめの本を数冊借りてみました。まだまだ深められる余地が多いにあることを改めて知りました。長くなるので、また改めてご紹介してまいりたいと思います。

 

アルバ・エデュでもどんどん研究の幅を広げながら、子どもたち、若者たちの成長に向き合っていきたいと考えています。

 

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