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海外の投資家と接して・・・

前にもお話ししたかもしれませんが、私がアルバエデュを立ち上げようと思い立ったのは、私が経営する会社を通じて、日本企業の海外への情報発信や、日本市場への参入・投資を考えている海外企業のお手伝いをする中で、日本人の「話すちから」が弱いゆえになんとも惜しい現場をこれまでに幾度も見てきたことに起因しています。

さて、その海外企業のお手伝いで、先々週の頭から2週間弱、顧客である米国の資産運用会社の方々が来日しました。

 

今回は、資産運用業界では有名な同社のCEOも来日しました。同社は、従業員の勤続年数が資産運用業界においては例外的に長く、「よほど居心地のよい会社なのだろう」程度に思っていたのですが、今回一緒にそのCEOとお仕事をしてみて、「なるほどこの人物にして、この離職の少なさなのか」と納得。米国のスポーツ協会の役員も兼ねるなど、業界を超えて顔の広いそのCEOから、今回、改めていろいろなことを学びました。

そのCEOはもちろんプレゼンも上手。知識が広く深く、専門的な内容であっても誰にでもわかりやすく簡単に説明する能力にたけているほか、話し方にも濃淡があり、長い時間お話を聞いていても全然飽きることがありません。特に、感動的だったのが比喩の使い方!例えばある業界の構造を説明する時に、具体的な会社名を挙げて話を展開されるのですが、今回の聞き手は日本人ということで、取り上げる会社の中には日本企業の名前を、「良い例」として取り上げていらしたのです。「建機の業界で言えば、コマツとキャタピラーと日立建機があるけれど、その中で例えばコマツと日立だけシェアが伸びたとする・・・」と、そんな具合です。まぁ、お世辞上手ともいえるのですが、その例示があまりにも自然でさりげなく、聞いている日本人は、私に限らず皆さん、まるで自分の子どもを褒められたかのようにうれしそうな表情をしていました。

彼は日本の各種スポーツ事情にも詳しかったので、従来から日本に精通されていらっしゃるのかと思ったら、今回が初来日だというので、またまた驚いてしまった次第。「いつも海外をどこか飛び回ってるからね。出張が決まってから出張先の国のあらかたのことは勉強するさ。インターネットでなんでも情報を取れるから、良い時代になったね」なんておっしゃっていました。

彼はまた、日本の会社がジェネラリストを育成するために行っているローテーションシステム(人事異動)についても警鐘を鳴らし、「これだけ専門性が必要とされる時代にあって、会社組織のリーダーを育てるためのジェネラリストはいらない。リーダーシップはそのような人事システムからは育たない」と断言していました。メンバー個人には、一定の仕事と責任を与えて、実績を出してもらう。そして、そのようなメンバーがチームとなってコミュニケーションをとって連携をする。そのようなフラットな組織を、いたずらに膨張することなく運営するようにしないと、これからの時代を機動的に乗り切っていくことはできない――。彼とのそんな議論は、私がアルバエデュの活動において、子どもたちのリーダーシップやチームの連携といった力をいかに養っていくかを考える上でも、とても勉強になりました。

別の投資家さんからは、とてもショッキングな話を聞きました。私と同世代の彼は、多少日本語がわかるのですが、彼いわく、「自分の代ではハイスクールから日本語を学ぶ人は、フランス語、ドイツ語、スペイン語に次いで多いくらいだったけど、今はどの学校もアジアの言語で圧倒的に選択者が多いのは中国語で、日本語は数名いるかいないかと聞いている。日本語選択者の数は、かつての1/10くらいにまで減っているような感覚がある。しかも、ビジネスのために日本語を学ぼうなんていう人はほとんどいなくなり、アニメに興味があるとか、そういった日本のサブカルチャーへの興味程度になってしまった」とのこと。私自身はもちろんですが、日本びいきな彼自身もその現実を悲しく受け止めていらっしゃいました。

これまでも、ジャパンパッシングの現実はいろいろな側面で感じてきましたが、米国の教育現場で起きている状況を実際に耳にすると、今後ますますこの傾向に拍車がかかるのではと危惧します。このまま何も手を打たなければ、日本の存在感はますます低下してしまいかねません。私は、このような現実を、これからを担う子どもたちにはことあるごとに伝えていく必要があると考えています。そして、今までとは違ったポジションに置かれる国力の中で、どのように生き抜くかという施策を、大人も一緒になって早急に考えていく必要があると思います。

ビジネス社会の生の動向を肌に感じながら、今後も子どもたちの将来のために、さまざまな情報を発信していきたいと思います。

 

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